ソフトバンク-12%暴落。KDDIは一時年初来高値を記録。NTTDoCoMoにまで影響。iPhone5が与えた衝撃!
衝撃のニュースとして日本中に報じられた日経ビジネスオンラインの「iPhone5」、auでも発売により、ソフトバンク独占が崩れたスクープ記事は22日の大手携帯企業の株価に明暗を分けた。
ソフトバンクの株価は市場開始から一気に下落。ストップ安にはならならかったが最終的には12.30%下落し年初来安値、2282で取引を終えた。
反対にKDDIの株価はダウや日経が大幅に下がっている中、始値は659,000、高値は668,000となり、一時的ではあるが年初来高値を記録した。そして、NTTDoCoMoも-3.22%と下落して、144,200が終値となった。三社の株価をまとめると次のようになる。
三社の株価ソフトバンク 2,282 -12.30%
KDDI 624,000 -0.79%
NTTDoCoMo 144,200 -3.22%
このようにどれもマイナスではあるが、三社の株価を並べてみるとはっきりと市場関係者がどのように捉えたかがわかる。特にソフトバンクの株価12.30%という大暴落は酷い。iPhone販売の日本での独占が強さの根源だった。
DoCoMoもずっとiPhoneを日本で販売しようと頑張っていた経緯はあるのだが、結局、このような結果となってしまった。
ソフトバンクとKDDIの気になるコメントMSN産経ニュースによると「アイフォーンは毒まんじゅうにもなり得る」(KDDI幹部)との声もあり、ソフトバンクの社長、孫正義氏は、自身のTwitterで「全ての人に分かれ道はやって来る。問題は、そこで正道を選ぶか邪道を選ぶかだ」だと述べている。
この二つの発言はiPhoneという存在を決して、手放しで喜んでいるというわけないことが窺える。どちらも携帯会社として、携帯の機種を販売している。スマートフォンの開発にも力を注いできた。その中でiPhoneというスマートフォンは異質な存在として光を放っていたということだろうか。
Point of view
まさに、業界を震撼させたニュースとして今後、語り継がれることになった。これから大手携帯三社の勢力図がどのように変わっていくのか。
ソフトバンクはこのまま好調に携帯契約数を増加し続けられるのか。DoCoMoは富士通、サムスンと合併会社を造るというニュースもある。ソフトバンクだってこのままKDDIの反撃を黙って見ているつもりはないだろう。
また、もう一つ気になるのがスマートフォンの増加におけるゲームのダウンロード、動画コンテンツ利用での定額制の問題がある。このままスマートフォンがさらに増えれば、回線がパンクする恐れがある。そのため携帯各社は従来の定額制を止めて、通信データ量に応じて課金というスタイルを取ることも検討されている。
アップル社の独走がこのままずっと続くのか。また「iPad3」も2012年に発売するという噂もある。もっと言えば、今回の発売は、GoogleのAndroidの対抗策として、日本でのさらなるシェア拡大という意図もあったのだろう。
しかし、アップル社に不安材料がないわけではない。長い間アップル社を率いてきたジョブズ氏は引退した。ジョブズ氏のカリスマ性がアップル社を世界一の企業にまで育て上げたのだとしたら、彼のいなくなったアップル社が今後、さらに成長を遂げることができるのかは不安材料とされている。
消費者にとっては安価で便利で良い商品を競って販売してくれることが望ましいわけだが、日本での携帯端末を巡る熾烈な競争はさらに過熱していくようだ。
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