南相馬市に住む障がい者手帳所持者の実態調査
東日本大震災の被災地支援を行う「
日本障害フォーラム(JDF)被災地障害者支援センターふくしま」は30日、4月から8月にかけて実施した「
障がい者実態調査」の結果を公表した。
調査対象は、南相馬市内の警戒区域の小高区を除く原町区および鹿島区の
障がい者手帳所持者1,139人(うち男性723人、女性416人)。
在住する障がい者の70%が避難を経験
対象者のうち、調査時点で南相馬市に在住する障がい者は
492人。このうち
346人が避難を経験している。
しかし多くの障がい者は
生活環境の変化や
精神的ストレスの問題により、
約3週間程度で自宅に戻っている。一方で
108人が生活環境や医療環境の変化、病状の重さなどの理由で、一度も
避難しなかった。
現在も
緊急時の搬送や介助が「必要」と回答したのは192人。一方で
「不要」と回答したのは267人いるが、その多くは自力で逃げることができるとしている。中には、現在の場所を
二度と離れない、
他人の世話にはなりたくないなどの回答もあった。
今後の課題は「他の自治体」への対応
日本障害フォーラムによると、被災した東北の自治体のうち、情報を開示し、
双方が協力して在宅障がい者の実態調査を行ったのは南相馬市だけだという。
この結果公表により、他の自治体における今後の対応、支援活動のあり方、さらには災害時要援護者対策への波及が期待される。
日本障害フォーラム(JDF)東日本大震災被災被害者総合支援本部日本障害フォーラム(JDF)被災地障がい者支援センターふくしま
南相馬市の障害者実態調査報告について