火砕流、活断層、そして深層崩壊……
大きな被害をもたらした台風12号だが、特に和歌山県、奈良県では土砂崩れによる死者が多数発生した。
今回、被害を拡大した土砂崩れの中には、「深層崩壊」と呼ばれるものが含まれている。
深さ2mまでの表層だけが土砂崩れを起こすのではなく、深い岩盤まで崩壊するもの。予想しにくく、大きく崩れるため被害規模が大きいのが特徴。
国土交通省は和歌山、奈良の危険性を知っていた!
昨年8月、国土交通省は日本全国の深層崩壊の発生頻度を推定した深層崩壊推定頻度マップを作成している。
これには、今回大きな被害が生じた和歌山県、奈良県地域が、過去にすでに深層崩壊の発生した場所として示されている。少なくとも昨年には、国土交通省は今回発生した深層崩壊のリスクを知っていたことになる。
過去に深層崩壊が発生した箇所や、発生リスクの高い場所は他にも、中部、四国、九州地方に多く見られる。
今後のリスクを見極め、避難や保険について考え直すためにも、一度確認しておきたい地図だ。

◆国土交通省
http://www.mlit.go.jp/◆深層崩壊マップ
http://www.mlit.go.jp/common/000121614.pdf