基準値超えの放射性セシウムを検出
環境省は8月27日、東北・関東地方の7都県にある42のごみ焼却施設などの廃棄物焼却施設で出た焼却灰から基準値を超える放射性セシウムが検出されたことを発表した。
一時保管のための基準値は1キログラム当たり8,000ベクレルである。しかし、福島市のあぶくまクリーンセンターで95,300ベクレルを検出したり、千葉県の柏市第二清掃工場で70,800ベクレルを検出したりと、広範囲で基準値超えが検出された。
基準値超えの焼却灰が検出されたのは、岩手県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、東京都にある42施設であった。2011年3月に発生した東日本大震災の際の東京電力福島第1原発事故の影響が、福島県だけでなく広範囲に及んでいることが明らかになった。
放射性セシウムが検出された焼却灰の処理
焼却灰中の放射性セシウムが10万ベクレルまでであれば、作業中であっても、埋め立て場所周辺住民の被ばく量は、年間の総量限度である1ミリシーベルトを下回るという試算が出ている。
これを受けて環境省は、以前に福島県に限って10万ベクレルまでの焼却灰については埋め立てを許可していることから、他の都県に対しても同様の措置を講じるものと見られている。
ただし、焼却灰をセメントで固め、雨水から地下水に流れ込まないようにしたり、埋め立て後の放射線量をモニタリングしたりなど、様々な対策も必要であるとしている。
環境省
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