「適切な額とは言えない」手数料
野田内閣は22日、医療機関が医療費明細書を発行する際の手数料に5千円という高額なものがあることを認め、「適切な額とは言えない」との見解を示した。
自民党秋葉賢也氏の質問主意書に答えたもの。医療費明細書の手数料は、患者から徴収される。
原則無料のはずが
医療費の明細書発行は、昨年から義務づけられており、基本的にはすべての患者に対して無料で発行するものとされている。
ただ、導入しているコンピューターに明細書の発行機能がない場合などには、手数料の徴収が認められる。
野田内閣の答弁書によると、手数料の平均額は485円。最高額は5千円だったという。
医療チェックのためだったはずが
この医療費明細書について、新党改革代表の舛添要一氏はブログの中で、消費者である患者の監視を実現するために必要としている。
自身が厚労相をつとめていた時代に医療費明細書の無料発行義務化を進めた舛添氏は、以下のように語る。
ふつう店でものを買って、明細書をもらわないことは考えられない。医療サービスについても、消費者がその中身とコストを把握する必要がある。そうすれば、「風邪をひいて診察を受け、薬をもらっただけで、こんなにも多くの医療費がかかっている」と、そのコストを痛感するであろう。
医療サービスも、消費者である患者の監視が必要である。そして、「治療よりも予防」を心がければ、年間33兆円という医療費の削減も可能である。つまり、まず第一は無駄の排除が必要なのである。
(舛添要一氏ブログより抜粋)
本来、医療機関をチェックするために設けられた制度を悪用して、収入を得ようとする医師がいることになる。
そもそもこの手数料に上限を規定しなかったのは、医師に対する信頼に基づくものと思われる。
信頼が裏切られた今、医療へのチェックはより厳格化すべきだろう。
◆舛添要一オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/shintomasuzoe/archive1-201106.html