麻薬ビジネス　メキシコで12億円押収、香港は中継地点化

メキシコの検察当局は22日、米国境に近いティファナで車両から1530万ドル（約11億7,800万円）の現金を押収したことを発表した。

車両は同地域の麻薬カルテル「シナロア・カルテル」の拠点に向かう途中だったと見られる。今回、現金が押収されたシナロア・カルテルのボス、ホアキン・グズマンは億万長者として「フォーブス」誌にも掲載されているという。

麻薬は基本的に貧困国から経済的に豊かな国へと流入する。メキシコの麻薬はこれまで主に、国境下に掘られたトンネルなどを通じて、米国に運ばれていた。

近年は中南米産の麻薬が香港で摘発される例が増えており、中国への流入が懸念されている。

9月には香港警察が末端価格7,700万米ドル（約59億円）分の麻薬を押収。米国人を含む8人を逮捕した。

中国の専門家は、香港は麻薬の中継地とされてきた歴史を持つ、と指摘。中国の経済規模が拡大し、香港を中継地とするビジネスが活発化している現状に警鐘を鳴らした。

香港が麻薬売買の拠点となる理由として、アジアの金融拠点としての顔を持つため、マネーロンダリングを行いやすい、という面もあげられる。

また中国本土とは異なり、麻薬犯罪に対して、死刑が適用されないことも、同ビジネスを行うには適しているという。



◆ｍｓｎ
http://www.msnbc.msn.com/id/45408974/ns/world_news-americas/