数値引き上げを官房長官が発表
4月6日、枝野官房長官は一般住民の年間限度被曝量を引き上げる方向で見直しを行っている、と発表した。現在1ミリシーベルトまでとされている、限度量を20ミリシーベルトに引き上げる方針という。
「1ミリシーベルトという基準値は、短期間に大量の放射線を受ける場合であり、長期間受けるリスクを管理し、安全性を確保する必要がある」と述べ、原子力安全委員会など、専門家と検討していることを明らかにした
退避区域外でも10日間で10ミリシーベルト超!
文部科学省の調査によると、福島県波江町では3月23日から4月3日までの累計放射線量が10ミリシーベルトを超えている。
観測地点は福島第一原発から30km以上離れており、屋内退避区域外となっている。10日間あまりでこの数値が計測されていることから、20ミリシーベルトに引き上げられたとしても、基準値を超えるのは時間の問題だ。
今後の累積放射線量が心配されるが、内閣府原子力安全委員会は「今のところ退避区域に指定するつもりはない」としている。
20ミリシーベルトは安全か?
数値の扱いについて、現場でも混乱が見られるが、中部大学の武田教授は、
「1ミリシーベルトという基準値は長年の研究に基づいて規定されたもの」
と語る。
また
「さまざまな角度から安全性を検証した結果として弾き出されたもので、安易に変えるべきものではない」
と以前から警告を発している。
ドイツ気象局が発表する「放射能予報」
放射性汚染物質が飛来する量は、風向きによって大きく変わる。下記サイトでは、ドイツ気象局が発表している飛散状況の予想を毎日見ることができる。風向きによっては、関西や九州にまで高濃度で飛散する状況がよくわかる。
窓を開けない。換気しない。なるべく外に出ないなど、自衛を考えるにあたっては、非常に参考になる。
著:ハッピーライフエンド編集長 谷垣吉彦◆ドイツ気象局発表情報 http://atmc.jp/germany/◆中部大学 武田邦彦教授 http://takedanet.com/