満室で入院できなかった分も入院給付金がもらえる
混乱が続く東日本大震災の被災状況や、医療現場の事情をふまえて、日本生命や第一生命など大手生命保険会社は、入院給付金についての特例措置を3月31日に発表した。
医療の現場では、ベッドや薬の不足から、入院が必要と判断される患者でも、すぐに入院できない、あるいは通常ならまだ入院治療が必要な状態であっても、退院を求められることも少なくない。
生命保険各社では、こういったケースについて、入院すべきだった期間を入院給付金の対象とし、その間の給付金を支払うことを発表している。
支払われるのはこんなケース
①直ちに入院が必要だったが、被災地の事情などで一定期間経過後に入院した。
直ちに入院したものとして、実際に入院できるまでの期間も保険の支払い対象とされる。
②病床が満床などの理由で、退院が予定より早まった。退院後、別の臨時施設で治療を受けた、あるいは医師の指示で自宅療養した場合、本来入院が必要だった日数分が保険の支払い対象となる。
いずれも支払いには医師の証明書が求められる。また対象とされるのは、災害救助法適用地域となっているが、帰宅困難者が大量に発生したため同法の適用地域となった東京は対象外なので、注意が必要だ。
編集長 谷垣吉彦
◆日本生命保険相互会社 http://www.nissay.co.jp/