1号機で試験片の温度上昇 玄海原発の老朽化が危ぶまれている。玄海原発の1号機で圧力容器内に置いた試験片の温度が事前想定を大きく上回っていたことが分かった。
試験片の温度は原子炉の安全度を評価するための評価基準。「脆性遷移温度」。原子炉の安全度を評価するため原子炉内部に原子炉と同じ素材の金属片を入れ、数年から十数年ごとに取り出し劣化の程度を検査する。試験片の温度は原子炉壁の状態を評価する指標になる。
1号機はこれまで検査を4回実施、1976年に35度だった試験片の「脆性遷移温度」は2009年4月には98度にまで上昇していた。ZAKZAKによると、九州電力側は
「安全上問題ない」
としているが、市民団体らは
「原子炉劣化の可能性がある」
と指摘している。
1号機は1978年に運転を開始
玄海原発は佐賀県玄海町にある九州電力の原子力発電所。同原発1号機は出力約56万キロワットの加圧水型軽水炉。1978年10月に運転を開始した。1970年代に運転を開始した福島第1原発とともに老朽化が指摘されてきた。
世界にある原発のうち60%は1975年以前に建設されたものだという。ちなみに全原発のうち52.5%は米国(1位)。11.5%は日本(2位)。8.2%はロシア(3位)。
ZAKZAK
http://am6.jp/kyepZB九州電力 玄海原子力発電所