再生医療への取り組みの一環
武田薬品工業の100%子会社である武田ベンチャー投資株式会社は、米国のバイオベンチャ企業Fate Therapeutics Inc.に株式投資した。
Fate社は、幹細胞医薬において世界をリードしており、2010年2月には初めてiPS細胞(人工多能性幹細胞)の特許を米国で取得したことを発表していた。武田薬品は、今回の投資は同社の再生医療への取り組みの一環と位置付ける。
再生医療における補完関係を築く
武田ベンチャー投資株式会社のCEO兼社長Dr.Graeme Martinは、「Fate社は、幹細胞の科学的知見に基づく治療研究において、世界をリードする。Fate社との関係構築は、武田薬品の自社による再生医療の研究開発を補完するものになる」とコメントを寄せた。
Fate社で最も開発が進んでいる幹細胞調整薬「FT1050」は、造血幹細胞の移植後の定着を高める作用がある。現在、Fate社では、白血病やリンパ腫などの成人血液癌患者を対象に、FT1050の臨床試験を実施しているという。
Fate Therapeutics社への戦略投資についてiPS細胞の特許取得についてFate社のニュース・リリース