震災後のCMといえば脳梗塞や乳がん・子宮ガン検診などの公共広告を思い浮かべる人が多いはず。
企業が一斉にCMを自粛したことにより、空いたCM枠が公共広告に置き換わったのが原因だが、被災地の被害状況と繰り返す同じCMに少し嫌気が差してしまったのは記者だけではないはずだ。
調査結果~ 首都圏女性が見つめる311後の企業
株式会社メディアネットは、自らも地震におびえながらも、甚大な被害を受けた東北に思いを寄せる、首都圏1都3県の女性消費者が、企業の活動をどのように見つめていたのかを調べる調査を行なった。
女性消費者は、東日本大震災以降、目に見える復興支援を企業に期待した。社長や企業の迅速な活動は報道の多さに結びつき消費者の目にとまりやすかった。また、商品・サービスのCMが自粛される中で、質の高い日本応援メッセージのテレビCMも評価された。
震災後の最もよい印象のテレビCM
サントリーの「上を向いて歩こう」「見上げてごらん~」が良い印象のCMとしてダントツの1位となった。またSoftBankはCMバリエーションが多く、印象に残っているCMとして多く名前が挙がった。サントリー以外でもスマップやエステー少年の『歌』に癒されたという意見が多い。また、印象がよくなった企業として、 SoftBank、ユニクロ、サントリーといった会社が上位にランクされている。
震災後、誰もが戸惑う暗い雰囲気のなか、ダイレクトな商品アピールではなく、復興への願いを込めた気持ちをほっと和ます歌の力が評価されたようだ。 震災から3ヶ月が経った今、半分の人は「単なるお見舞いメッセージ」は掲載終了でよいと考える。そして、4割以上が「具体的な支援活動報告」についてはサイト上で1年以上掲載するべきだと考えている。企業の支援活動の内容に加え、継続性も注目されている。
今後は、企業の継続的な復興支援にとどまらず、社会的責任を問う厳しさは増していくだろう。
首都圏女性が見つめる311後の企業 ~印象がよくなった企業ベスト3~