かつて、筆者が民間企業として共同研究のための社員派遣を行ったことがある横浜国立大学だが、その白鳥正樹名誉教授のインタビュー記事に、実にわが意を得たところがあり、以下ご紹介したい。
白鳥教授は、前日本機械学会会長でもある。
企業との共同研究は人材育成機能
横浜国立大学は、企業の若手社員を社会人ドクターとして大学に受け入れ、学生とともに研究に取り組んでおり、これを企業との単なる研究協力だけでなく人材育成の機能ととらえている。
学生にとっては自分の研究が社会で役立つ技術に通じるという実感がモチベーションにつながり、また、スケジュール管理を意識するようにもなる。企業から来た社会人にとっても、学生への指導経験は貴重なものになるはずという。
産学連携成功のためには企業ニーズをもとにすべき
また、日本の産学連携の今後の課題として、国からの補助金を頼りにしすぎるのはよくない。大きな助成プログラムは、対象がいくつかの先端領域に限られているし、使途にも厳しいチェックが入る。自由な研究に若干制限がかかってしまう。
大学はすでにあるシーズをもとに企業に持ちかけることが多いが、もっと企業からの“ニーズ”をもとに研究テーマを設定すべき。そのために、大学や個々の研究者はもっと企業の内実を知る努力をすべきとしている。
記事内容は、26日付けSankei Biz【21世紀の大学力】より
<a href=" http://news.fresheye.com/mart/NjO/r-biz-i-NjO-GN/" target="_blank">Sankei Biz【21世紀の大学力】へのリンク</a>