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2024年03月29日(金)
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究極の基板で変換効率18.1%のCIGS太陽電池を開発

究極の基板で変換効率18.1%のCIGS太陽電池を開発

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500℃以上の耐熱性と高い絶縁性を両立
富士フイルム株式会社は、CIGS太陽電池の製造工程で要求される500℃以上の耐熱性と高い絶縁性を両立した独自のフレキシブル太陽電池用基板(以下、フレキシブル基板)を開発した。

CIGS太陽電池
また、独立行政法人産業技術総合研究所との共同研究により、新開発のフレキシブル基板を用いてCIGS太陽電池を開発。

小面積のCIGS太陽電池において光電変換効率18.1%、複数の太陽電池を1枚の基板上で直列に接続したCIGS太陽電池サブモジュールにおいて光電変換効率15.0%を達成した。太陽電池の光電変換層にナトリウム(Na)を供給することで、高い変換効率を達成したという。

1/2以下に軽量化
CIGS太陽電池は、光吸収層に銅、インジウム、ガリウム、セレンからなる化合物半導体を用いた薄膜系太陽電池である。

今回開発したフレキシブル基板を用いたCIGS太陽電池は、ガラス基板を使った場合と比較して、面積当たりの重量を1/2以下に軽量化できる。富士フイルムらは、軽量な特長を生かし、車や人工衛星への搭載、建材との貼り合せなど、新たな用途への応用を期待する。

アルミとステンレスの合板で耐熱性を向上
近年、世界的に太陽光発電に対する関心が高まっており、現在主流である結晶系シリコン太陽電池以外にもさまざまな種類の太陽電池が市場に登場している。

この中でも、光電変換効率が高いCIGS太陽電池は、ガラス以外のフレキシブル基板に太陽電池を作製することによる軽量化や、ロール・ツー・ロール製造による低コストでの量産化などを狙い、研究機関や企業などで活発に開発が行なわれている。

しかしながら、CIGS太陽電池は、光電変換層の成膜に500℃を超える高温を必要とするため、ポリイミドのような樹脂基板では高効率を実現できない。

また、ステンレスのような導電性基板では、太陽電池を直列接続するために、基板の裁断や導線での配線など複雑な製造プロセスが必要となり、コスト低減に課題があるとされている。

このような課題を解決するため、富士フイルムはアルミとステンレスの合板を基材に用いることで耐熱性を高め、アルミ表面に絶縁層を形成したフレキシブル基板を開発した。

オフセット印刷用刷版材料で絶縁性を付与
また、富士フイルムのオフセット印刷用刷版材料「CTP版」の製造に用いるアルミ陽極酸化法を応用することで、アルミ表面に絶縁性を持たせ、500℃を超える製膜温度への耐熱性と高い絶縁性を両立させた。

外部リンク

富士フイルムのニュースリリース
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