簡単ナースコールや障害児向け自走車など試作品発表
大牟田市で産学官が連携して福祉用具を開発している「
大牟田市福祉ものづくり研究会」は3日、研究報告会を開き、重度障害者のためのナースコールや車椅子自走車などの試作品を発表した。
研究会には、
有明工業高等専門学校、
帝京大学福岡医療技術学部、
市立総合病院、
国立病院機構大牟田病院、地元企業などが参加している。
福祉用具商品化に向けてさらなる取り組みへ
ナースコールは、筋ジストロフィーなどで筋力が衰え、手や指などに力の入りにくい人向けに開発された。体の一部がスイッチ部分に触れるだけで体に流れる電流で作動する。偶然触わって誤操作する可能性もあるが、病院関係者は注目している。
自走車は車椅子のまま乗車でき、ボタンを押すだけで進んだり回転したりできる。障害児が自分の意思で自由に動ける喜びを体験させることが目的だ。
試作品の中には、高齢者が軽く握るだけで計測できる握力計や、もの忘れを予防するカードゲームもあった。
市によると、10年度は国からの委託費は打ち切られるが、今後は企業が主体となり、製品化や販売に取り組むという。