自然光と人工照明の最適な組み合わせでエコ志向
建築した後の室内が“どんな明るさで人間にどう見えるか”を疑似体験できる画像を作れることから、建築設計時に室内の照明設計などを総合的に支援できるソフトがこのほど開発された。
特に、自然光による
外光と人工照明の最適な組み合わせによって「建物の照明システムの
省エネ化を図ることができる有効なツールとなる」そうで、エコ志向で時流にマッチしたものといえそうだ。
東工大発ベンチャーのVTLが開発・販売
これは、東工大のベンチャー企業である
ビジュアル・テクノロジー研究所(VTL)が、室内における明るさなどの見え方のデザイン統合ツール「
REALAPS」の販売を2009年12月から始めたものだ。
建築後の室内の明るさなどを予測できる統合ソフトウエアの実用化はこれが初めてとのことで、ユーザーには、建築設計事務所のほか総合建設企業や行政組織などを想定しているという。
ちなみに同社は、東工大大学院総合理工学研究科の中村芳樹准教授が、室内の輝度画像から明るさ画像を算出するなどの一連の研究成果を基に、その実用化・事業化を目指して2007年8月に設立されたもので、現時点で、出願済みと出願予定中を含めて7件の特許を持っているといい、この先は国際標準化も目指すとのこと。