放水路トンネルを構築する海底シールド工事
2017年2月22日、鹿島は、北海道で施工中の石狩湾新港発電所1号機新設工事における、放水路トンネルを構築する海底シールド工事に、CIM(Construction Information Modeling/Management)を導入し、品質管理の「見える化」を実現したと発表した。
同工事は、石狩湾新港内に北海道初のLNG(液化天然ガス)を燃料とする火力発電所を建設する工事のうち、土木本工事(第3工区)における放水設備を築造するもので、放水路立坑から放水口までをつなぐ放水路トンネルを、海底地盤内に泥水式シールド工法により構築する。
海底地盤内の状況を3次元モデル化し、品質と安全の管理を強化
放水路トンネルは、延長1,045m、内径4.7mで、セグメント幅1.2m、セグメント厚は300mmで、海底での土被りのばらつきがあるうえ、到達部付近では防波堤の上載荷重が作用するため、海底地盤内の状況を詳細に把握する必要があった。
また、シールド機を海底下の既設放水口に接続させるため、高度な品質管理と施工の安全性の徹底が求められた。
CIMを導入することにより、シールド機やセグメントなどの位置情報や、土質などの掘削地盤情報を可視化するとともに、深浅測量から得られた海底面の高さを3次元データに取り込んで、海底面からの土被りも視覚的に把握可能となった。
さらに、同管理システムにより自動生成されるシールド機とセグメントの位置情報から、テールクリアランス(シールド機後方のスキンプレートの内側とセグメントの外側との隙間)を常に把握し、的確な掘進管理を行うことができた。
(画像はプレスリリースより)
鹿島 プレスリリース
http://www.kajima.co.jp/news/press/201702/22c1-j.htm