ストレスは造血幹細胞に蓄積される
2024年5月27日、東京大学、億歳医療福祉大学、千葉大学、科学技術振興機構JSTは、一度心不全に掛かると再発や他の病気にも掛かりやすくなる原因に、ストレスが係わっていることを解明した。
心不全になった際に、ストレスが造血幹細胞に掛かると、免疫細胞を作ることができなくなり、結果心臓の機能改善を阻害、悪化させる。
手術や入院、投薬により回復し社会復帰することになるが、日常的なストレスが掛かることにより、免疫細胞不全から心不全の再発だけでなく、多臓器不全に陥ることになる。
造血幹細胞内で不足する物質を補うことで改善
通常であれば、骨の中に存在する造血幹細胞で免疫物質である、活性型TGFβというタンパク質が産生分泌され、心臓不全を予防する。
しかし、ストレスによりタンパク質が分泌されなくなると、心臓細胞にダメージを与え続け結果心不全に。
動物実験において、ダメージにより産生されなくなった活性型TGFβを注射で補ったところ、ストレスによるダメージを予防することが確認された。
現在社会でストレスは切り離せないものとなっているが、少しでも取り除く方法を模索することが、心不全や起因する多臓器不全を予防できると考えられる。
(画像はプレスリリースより)
千葉大学
https://www.chiba-u.jp/news/research-collab/post_411.html