教員を支える存在、SSWの実情は?
NPO法人School Voice Projectは2023年6月28日、「スクールソーシャルワーカーと教員向け緊急アンケート」の結果を公開しました。
近年、児童や生徒が抱える課題や多様性に対応するための法整備が進められる一方、学校では教員に多くのことを求めすぎている状態が続いています。
同法人は状況改善のため、「すべての子どもが安全・安心に生活を送り、学校に通える環境を整える」ためには、スクールソーシャルワーカー(以下、SSW)の配置拡大が効果的であると考え、学校に配置されるSSWの増加を目指し、SSWの配置や活用状況に関するアンケートを実施しました。
調査結果
「教員とSSWが一緒に働く効果」として「教員の精神的負担の軽減」が期待される一方、「教員の時間的負担の軽減」については、比較的「そう思わない」が多い結果となりました。
「教員とSSWが一緒に働く難しさ」では「SSWの勤務日数が少なく協働しにくい」など、もどかしさを感じているという声が多く集まりました。
「SSWの学校への適切な配置頻度」は、「5日」を求める声が46%と最も多い結果となりました。
「SSWの活用について」の自由意見としては、「SSWを育成する仕組みが必要」「SSWの活用方法がわからない」などが挙げられました。
「現任校でのSSWとの関わりについて」は、「ケース会議(47%)」「児童・生徒に関する軽い相談(37%)」が多い一方、「来ていない(27%)」「関わったことはない(15%)」という回答も目立ちました。
「SSWとして働くうえでの課題」としては、「有期契約という身分の不安定さ(76%)」「勤務校でのSSW活用体制の不整備(66%)」など、支援体制の不備や雇用の不安定さを感じている人が多いことがわかりました。
(画像はプレスリリースより)
特定非営利活動法人School Voice Projectのプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000114437.html