50万人以上の子どもが未だ難民キャンプの劣悪な環境に
セーブ・ザ・チルドレンのロヒンギャ難民支援事業統括デビット・スキナー氏が、ミャンマー・ラカイン州で発生した危機から2年が経過した今、バングラデシュ・コックスバザールで暮らす子どもの現状を8月26日に報告した。
未だに100万人のロヒンギャ難民がバングラデシュの難民キャンプなどで生活を余儀なくされており、その内の50万人以上が子どもだとされている。
難民キャンプでは、衣食住といった基本的な権利を手にできたものの、子どもが暮らすシェルターでさえも、竹の骨組みをビニールシートで覆っただけになっているほか、10人に1人の子どもが栄養不良に陥っているなど、未だに劣悪な環境下で暮らしている。
難民キャンプで提供される教育は初等レベルのみ
難民キャンプでは、中等・高等教育へのアクセスが皆無であり、提供される教育は初等レベルのみだ。また、人身売買や薬物、暴力的な犯罪などの危険が広がりをみせており、日暮れ後の外出は難しい。
国連子どもの権利条約では、全ての子どもが国籍を持つ権利を有するとされており、子どもを含めたロヒンギャの人々は、自身が生まれ育った国の市民権がなく、ミャンマーへの帰還にも大きな障がいとなっている。
こういった背景から、セーブ・ザ・チルドレンは今後も、子どもが学び、安全で、健康であるための支援と、この現状を引き起こしている加害者が公正に裁かれるための支援を引き続き訴えていく。
(画像はセーブ・ザ・チルドレン ホームページより)
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