執務時間、執務状況に応じた最適な室内温度に制御
2017年9月20日、アズビル株式会社(以下、アズビル)、株式会社村田製作所(以下、村田製作所)および戸田建設株式会社(以下、戸田建設)は、「申告型空調システム」(以下、同システム)の共同実証実験(以下、同実証実験)を開始したと発表した。
同システムは、執務者が感じている「暑い」「寒い」といった体感情報を、PCやスマートフォンに加え「空調制御用申告カード」を通して収集し、執務時間、執務状況に応じた最適な室内温度に制御して、最適な環境を提供する。
なお、これまでの室内温熱環境は、特定の執務者による設定に基づいて制御されており、個々の体感温度を反映したものではなかった。
同実証実験は、室内空間の快適性と省エネルギー性を評価するもので、アズビル 藤沢テクノセンター、村田製作所 長岡事業所、戸田建設 筑波技術研究所で、2018年3月まで実施される予定で、2018年10月の実用化を目指す。
また、アズビルは申告型空調システムの開発、村田製作所は申告カードの開発、戸田建設は申告型空調システムと申告カードの開発および設備設計へのコンサルティングを担当する。
「申告型空調システム」の概要
「空調制御用申告カード」は、カード型のユーザインタフェースで、執務者がいつでもどこでも自らの「暑い」「寒い」といった感覚を空調設備に伝えることができる。
同システムは、執務者からの要求を一時的なものか継続的なものかを判別し、出勤直後や昼食後など、人の行動により代謝量が一時的に変化している場合には、設定値を一定時間経過後に元に戻し、逆に、暑い(室温が高い)環境で「暑い」という要求が来た場合には、継続的な申告であると判別する。
また、内部の無線信号の強度により、最寄りの空調設備の位置を自動的に判別して、執務者に最も近い設備を自動的に選択して、最適な環境を提供する。
(画像はプレスリリースより)
アズビル ニュースリリース
http://www.azbil.com/jp/news/170920.html