新たな治療選択肢を提供できる
バイエル薬品株式会社は、9月21日、「コパンリシブ」が2次治療後の再発濾胞性リンパ腫の成人患者を対象として米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得したと発表した。
この発表は、ドイツ・バイエル社が9月14日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。同社はこの承認取得について、悪性リンパ腫患者にて新たな治療選択肢を提供できることを、楽しみにしているという。
ホスファチジルイノシトール3キナーゼ阻害薬
「コパンリシブ」は、新規の静脈内投与のホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)阻害薬。PI3K経路は、細胞の増殖や生存および代謝に関与しており、その制御異常は濾胞性リンパ腫において重要な役割を果たす。同剤は主として、B細胞性腫瘍で発現しているPI3K-αおよびPI3K-δのアイソフォームに対して、阻害活性を有する。
濾胞性リンパ腫は、低悪性度または進行の遅いタイプの非ホジキンリンパ腫において、最もよく見られる病型。非ホジキンリンパ腫は最もよく見られる血液がんであり、濾胞性リンパ腫は全非ホジキンリンパ腫患者の22%を占める。
全奏効割合59%を達成
「コパンリシブ」が今回FDAより取得した承認は、2次治療後の再発濾胞性B細胞性非ホジキンリンパ腫の成人被験者104人を対象とした第2相臨床試験の結果に基づくもの。同試験において同剤は、全奏効割合59%を達成。このデータに基づき、迅速承認が付与されている。
なお同適応の承認の継続条件は、検証試験において臨床的有用性を示すこととされている。
(画像はバイエルの公式ホームページより)
コパンリシブ、二次治療後の再発濾胞性リンパ腫の成人患者を対象として米国食品医薬品局より承認を取得 - バイエル薬品株式会社
http://byl.bayer.co.jp/