キャリア設計を立てづらい医療現場
厚生労働省が12月22日に開催した「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」の「中間的な議論の整理」では、医師・看護職員などの確保の観点から、医療従事者の働き方などが議論された。
検討会では問題意識として、日本が人口・社会経済の変化に十分に対応しきれていない現状を指摘した上で、医療現場での過重労働や超過勤務の恒常化を問題視し、医療の質や安全性が脅かされる自体を問題視した。
医療現場では将来を見通したキャリア設計を立てられる構造が確立されていないことが指摘され、医療従事者の育成や働き方への対応が急務となっているとされた。
さらに主に地方などで医師の不足や診療科偏在がおきていることが挙げられ、都市部でも夜間救急の体制が不十分であることが報告された。
10万人規模の調査を実施
医師偏在を解決する方法としては、地域が主体となって医師の意欲と能力を喚起していく視点が重要視され、能動的に是正の方策を模索していくことの必要性が説かれた。
即効的な対策としては10万人規模の働き方調査の結果から、医師の意向や考え方を確実に把握・分析するとされた。
今後検討会では、「10万人調査の結果」「現場の医師・医療従事者の意見」「職能団体の意見」「都道府県などの医療行政担当者の意見」などを踏まえて議論を深めていくとした。
(画像は厚生労働省HPより)
第7回 新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000146801.html