極寒地でも目標温度25度を達成
飛島建設は4月20日、原商と共同開発した「スマートバッチャープラント」が、氷点下20度の環境でも温度25度のコンクリートを安定して製造できることを確認したと発表した。
スマートバッチャープラントは、山岳トンネル建設工事で使われる吹き付けコンクリートの練上がり温度を自動で制御し、性能が最大限に発揮される一定の温度でコンクリートを供給するコンクリート製造設備である。
この製造設備は、以下の3つの機能によって構成されている。第1は、コンクリート材料を加温する機能。第2は、各材料の練混ぜ前の正確な温度計測と、練混ぜ時に連続して温度を計測する機能。第3は、目標練上がり温度に合わせて、冷水と温水を自動調整する制御機能。
本州でも特に寒さが厳しい地区で検証
今回の検証は、岩手県宮古市区界にて国土交通省東北地方整備局から受注した岩井地区トンネル工事にて行われた。区界は本州の中でも、特に寒さが厳しいことで知られてい地域である。
厳冬下での工事は、目標練上がり温度である25度を温水だけで達成することは困難だ。このためスマートバッチャープラントの第1の機能である、コンクリート材料を加温する機能が効果を発揮した。
工事ではベルトコンベヤ上で搬送中の骨材を高温の蒸気によって加温する方法を採用。その結果、コンクリートの温度を目標の25度前後で製造することに成功した。
(画像はプレスリリースより)
飛島建設株式会社のプレスリリース
http://www.tobishima.co.jp/news/news170420.html