脳活動状態を可視化、診断のための情報を提供
日本光電工業株式会社と株式会社NTTデータアイは、3月6日、「脳波解析システム NATESAS(ナテサス)」を4月より全国の医療機関に向けて提供開始すると発表した。
同システムは、脳波データを用いて脳活動状態を可視化し、脳活動が関連する病態に関わる判断・評価または診断を行うための情報を提供するもの。
技術を広く医療機関向けに提供すべく
日本光電とNTTデータアイは2014年10月より、アルツハイマー型認知症をはじめとする認知症の早期発見を目的として、認知症研究者および株式会社脳機能研究所などと共に研究を進めていた。
この共同研究では、脳波計で計測した脳波データを可視化する「脳活動画像表示技術(NAT技術)」を活用。様々な被検者の脳波データを、脳機能研究所のNAT技術とNTTデータアイの機械学習技術を用いて分析した。その結果、脳活動状態の可視化と脳波データ間の類似性を数値化することに成功したという。
両社は、この技術を広く医療機関向けに提供すべく、「NATESAS」の提供開始に至ったとしている。
各種病態に関するデータベースを充実
「NATESAS」は、日本光電の脳波計で計測した脳波データを分析し、脳活動の状態を可視化する。その脳活動情報と、データベース化された各群の脳活動情報とを対比し、カラーマップや数値化した類似性評価として提供するという。より直感的でわかりやすいアウトプットを参考にして、脳活動の状態の確認が可能になるとしている。
両社は今後、様々な脳疾患患者群の脳活動情報を「NATESAS」に学習させ、各種病態に関するデータベースを充実させるとしている。
(画像はプレスリリースより)
医療用クラウド型「脳波解析システム NATESAS」を販売開始 - 日本光電工業株式会社
http://www.nihonkohden.co.jp/news/17030601.html