低温の蒸気と熱水を用いて発電するバイナリー発電
2017年3月1日、出光興産株式会社は、出光大分地熱株式会社・滝上事業所において、滝上バイナリー発電所の商業運転を開始したと発表した。
バイナリー発電は、水と低沸点の媒体を利用するため「バイナリー」と呼ばれており、従来の地熱発電では活用できなかった低温の蒸気と熱水を用いて発電する方式である。
国内最大級の滝上バイナリー発電所
出光興産株式会社は、1979年から地熱事業に着手し、九州電力株式会社・滝上発電所の操業開始より、出光大分地熱株式会社・滝上事業所で発電用蒸気を供給してきたという。
未活用の熱水の活用を目的として、2016年3月から国内最大級の滝上バイナリー発電所の建設を開始し、今回、商業運転を開始したとしている。滝上バイナリー発電所の発電容量は5050kW、年間発電量は3100万kWhとなっている。
地熱発電は、東日本大震災以降、開発が進められ、天候に左右されない電力供給が可能な再生可能エネルギーである。日本は、世界の約10%の地熱資源が存在し、世界第3位のポテンシャルをもっているという。
同社は、今後、国産の再生可能エネルギーによる電力供給を拡大し、日本のエネルギーセキュリティと環境調和型社会の実現に貢献していきたいとしている。
(画像は、出光興産株式会社のホームページより)
出光興産株式会社 ニュースリリース
http://www.idemitsu.co.jp/company/news/2016/170301_2.html