急性骨髄性白血病治療薬として
アステラス製薬株式会社(以下「アステラス製薬」)は7月21日、ギルテリチニブが急性骨髄性白血病(AML)の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)よりオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定を受けたことを発表した。
オーファンドラッグ指定は、米国内の患者数が20万人未満の希少疾病に対する、安全かつ有効な治療や診断、又は予防を目的とした薬剤及び生物学的製剤を対象に、新薬開発を促進するために与えられるもの。
指定を受けると7年間の排他的先発販売権が与えられるほか、米政府から補助金を支給される。また、臨床研究費用の税額控除、FDA申請の医薬品審査手数料の免除、治験実施計画書の審査に対する優遇措置も受けられる。
FLT3の2つの遺伝子変異を阻害
AML患者の約1/3は、がん細胞の増殖に関与する受容体型チロシンキナーゼ、FLT3遺伝子変異陽性AMLとされている。ギルテリチニブは、同疾患で認められるFLT3の2つの遺伝子変異である、遺伝子内縦列重複変異(ITD: Internal Tandem Duplication)とチロシンキナーゼドメイン変異(TKD: Tyrosin Kinase Domein)の両方を阻害する作用を持つ。
米国がん協会によると、2016年米国で約21,000人が新たにAMLと診断され、約10,600人が死亡すると推定されており、アステラス製薬の子会社であるAstellas Pharma Global Development,Incからは、FDAよりFLT3遺伝子変異陽性のAML患者にギルテリチニブを提供する道筋を得たことに感謝を述べるコメントが出された。
(画像はアステラス製薬株式会社 ホームページより)
アステラス製薬株式会社 ニュースリリース
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