2週間隔投与で効果不十分な患者のために
中外製薬株式会社は、6月26日、関節リウマチ治療薬「アクテムラ」の皮下注製剤について、用法・用量追加の承認を厚生労働省より取得したと発表した。
この用法・用量追加の承認は、2週間隔投与で効果不十分な関節リウマチ患者に対し、1週間まで同剤の投与間隔を短縮可能にするもの。
遺伝子組換え技術を活用して産生した薬品
「アクテムラ」は、中外製薬が大阪大学との共同研究により創製した抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体を基にして、遺伝子組換え技術を活用して産生した抗体医薬品。IL-6とそのレセプターの結合を競合的に阻害することで、IL-6の生物学的作用を抑制し、薬効を発揮する。
同剤は2005年6月、世界初のキャッスルマン病の治療薬として、日本において発売された。2008年4月には、関節リウマチおよび多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎、全身型若年性特発性関節炎の追加適応症の承認を、国内で取得している。
1週間隔投与群の優越性が認められた
今回の同剤が取得した用法・用量追加の承認は、日本国内において実施されたSHINOBI試験の成績に基づくもの。関節リウマチ患者を対象とする同試験では、同剤の1週間隔投与における有効性と安全性を、2週間隔投与群と比較。2週間隔投与群に対する1週間隔投与群の優越性が認められたという。
今回の承認により中外製薬は、患者が利便性を低下させることなく治療を継続できるとしている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)
「アクテムラ」皮下注製剤、1週間隔投与まで短縮できる用法・用量追加の承認について - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/