地下掘削土砂の搬出効率改善により工期短縮
2017年6月2日、東急建設株式会社は、掘削土砂処理の効率化を実現する「掘削土砂定量供給装置」(以下、同装置)を東京急行電鉄株式会社発注の「渋谷駅南街区プロジェクト(渋谷ストリーム)新築工事」(以下、同工事)に導入したと発表した。
同工事周辺は、交通混雑が激しい上に、周辺道路が狭隘であるため、資機材の搬出入が困難で、また、掘削土砂の搬出場所が限定される。
一方、従来方式の建築工事では、地上躯体を構築しながら同時に地下掘削を行うため、掘削土砂を地上に揚重する揚重開口部の設置場所に制限が生じ、効率的な土砂運搬が困難だった。
そこで、同工事では、掘削土砂を揚重開口部から搬出場所まで連続的に運搬する同装置を開発し、現場に導入した。
「掘削土砂定量供給装置」の概要
同装置は、掘削土砂をクレーン(クラムシェルバケット)からベルトコンベアへ連続的に受け渡す装置であり、巨大な底無しベッセル(鉄製の箱)がクレーンが地下から揚重した掘削土砂を仮受けした後、ベルトコンベア上部に向けて往復移動する。
底無しベッセルが移動することで、仮受けした掘削土砂が押し出され、ベルトコンベア上部にある開口部から、ベルトコンベアに徐々に落下し、掘削土砂はベルトコンベアに定量で供給され、連続的に運搬される。
このため、揚重および搬出場所の制限を受けても、クレーンの揚重能力とベルトコンベアの運搬性能を最大限発揮しながら、掘削土砂を効率的に処理できる。
(画像はプレスリリースより)
東急建設 ニュースリリース
http://www.tokyu-cnst.co.jp/topics/1047.html