アジアの比率は平均29%
外資系人材紹介会社ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社は、3月5日、『2015年度ヘイズ アジア給与ガイド』の調査結果をもとに、日本の女性管理職比率はアジア諸国の中でも最低水準にあるとのコメントを発表した。
この調査は、アジア5カ国における2361社を対象として実施。これによるとアジア全体の女性管理職比率が平均29%であるのに対し、日本の女性管理職比率は、国内の外資・日系企業をふくめても19%でしかないという。
日本にはジェンダーダイバーシティの支援体制がない
ちなみにアジア全体の中で、女性管理職比率が最も高いのは中国の36%。次いでマレーシア34%、香港31%、シンガポール27%と続く。昨年の日本の女性管理職比率は15%であったから、4%のアップは評価できるが、アジア近隣国の中でこれはあまりにも低い水準と言わざるを得ない。
ヘイズのアジア担当マネージング・ディレクターであるクリスティーン・ライト氏は、日本のジェンダーダイバーシティ(女性の雇用促進・人材活用)の問題について、こう述べている。
「あらゆる調査結果がジェンダーダイバーシティ推進のメリットを示しているのにもかかわらず、男女同等に管理職に就く機会が与えられ、キャリア目標の達成を目指していけるような支援体制が日本で未だに整っていないことは重要な課題です。」(プレスリリースより引用)
「国際女性デー」に向けて
2015年3月8日の「国際女性デー」では、『Make It Happen(成せば成る)』をテーマに、男女の平等が掲げられる。職場で女性が活躍するには、フレックス勤務の導入、ロールモデルの創出、組織ポリシーの変更、経営陣のバックアップ体制強化など、さまざまな取り組みが必要だ。
ジェンダーダイバーシティの実現においては、経営陣の中で、企業文化や人事評価システムの変革が重要との意見で一致しており、改善策として成果連動型の評価に基づく昇進制度の導入が考えられているとのことだ。
ヘイズでは今後も、「企業がいかに素早く管理職レベルで女性の能力を活用する体制を構築していくか」に注目していく方針だ。
2015年度版の「ヘイズ アジア給与ガイド」はヘイズのホームページにて閲覧が可能。またiTunesでも、「2015年度版ヘイズ アジア給与ガイド」のiPhone用アプリをダウンロードできる。
(画像はプレスリリースより)

ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社 プレスリリース
http://www.hays.co.jp/press-releases/HAYS_254382