パイロット2名が死亡。事故原因を調査中
インドネシア空軍当局は、20日にインドネシアのジョクジャカルタで開催された空軍飛行学校創立70周年を祝う航空ショーにおいて、参加した韓国製高等練習機T-50が空港付近の住宅街に墜落したことを発表した。
パイロット2名が死亡したが、パイロット以外に地上の人的被害は無かったという。インドネシア当局は事故機のブラックボックスを分析するなどして、事故原因を調査中だ。
インドネシアは2013年に韓国航空宇宙産業(KAI)からT-50を16機購入しており、今回墜落したのは特殊飛行チーム「ブルーイーグル」の曲技飛行用として使用していた8機のうちの1機だ。KAI関係者は今回の事故を受けて、インドネシア政府の要請があれば事故原因調査などの現地活動を行う意向があることを明らかにした。
米国の次世代練習機導入計画(T-X)への影響も指摘
米国ロッキードマーチンの技術支援を受けてKAIが開発したT-50は、インドネシアの16機を含め、イラク・フィリピン・タイなどに56機輸出されている。
KAIはT-50に改良を加え、米国で2017年に機種選定が行われる次世代練習機の導入計画(T-X)に参入しているが、今回の墜落事故の原因が人的なものではなく機体の欠陥によるものであった場合は、これらの事業推進に影響が出ることなどが指摘されている。
韓国航空宇宙産業(KAI)ホームページ
http://www.koreaaero.com/