木質チップが燃料の「宮の郷木質バイオマス発電所」が完成
日立造船株式会社は11月4日、茨城県常陸太田市に2年前から建設していた「宮の郷木質バイオマス発電所」が完工し、このほど、商用運転を開始したと発表した。
同所の発電出力は5.75MWで、これは一般家庭の電力使用量に換算すると約1万世帯分に相当し、同所での利用分を除いた全量を売電、今後20年間の施設運営を予定する。
この発電所は、林業が盛んな茨城県内で課題となっていた未利用材の活用と固定価格買取制度による売電事業を目的として建設されたもので、発電した電力はCO2フリーで環境に優しいとしている。
使用燃料は隣接の「宮の郷木質チップ製造工場」から
なお、同発電所で使用される燃料には、同発電所の隣接地に建設した「宮の郷木質チップ製造工場」(既に8月から稼働)が製造する木質チップを用いる。
この工場では、同社と地元企業などで組織する「木質バイオマス燃料安定供給協議会」が、毎年約85,000t(含水率60%)の原木丸太を安定して調達、約63,000t(含水率40%)の木質チップへと加工されることになっている。
なお、これへの投資額は、日立造船が事業主となるバイオマス発電所が約30億円、「宮の郷バイオマス有限責任事業組合」が事業主となるチップ製造工場が約13億円とのこと。
(画像はプレスリリースより)
日立造船 ニュースリリース
http://www.hitachizosen.co.jp/release/2015/11/001893.html