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2025年04月21日(月)
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骨粗鬆症を抑制する遺伝子を発見

骨粗鬆症を抑制する遺伝子を発見

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東京医科歯科大学らの共同研究グループが発表
東京医科歯科大学難治疾患研究所・分子薬理学分野の野田政樹教授、江面陽一准教授、同大大学院顎顔面矯正学分野の森山啓司教授らの研究グループは、沖縄科学技術大学院大学の山本雅教授グループとの共同研究で、加齢による骨粗鬆症における仕組みの新たな側面を発見、骨量減少の病態に主要な役割を果たす遺伝子を特定したことを発表した。この研究成果は、米科学アカデミー紀要(PNAS)のオンライン版に、現地時間の2月3日付で掲載された。

加齢に基づく骨粗鬆症やその骨量減少がどういったメカニズムで発生するのかは、いまだ解明されていない部分が多い。そうしたことから、症状改善や根本的な治療につながる有効な治療法といったものは確立されていない。

研究チームでは、近年mRNAの分解を促進する分子として報告されているCnot3に着目。骨粗鬆症の仕組みを明らかにするため、加齢性の骨粗鬆症におけるCnot3の欠失の影響などを調査した。

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(画像はプレスリリースより)

Cnot3がRANK遺伝子の発現を抑制し、骨量低下を抑えていることが明らかに
高齢のマウス(2年令動物)と、4か月の若齢動物を比較したところ、骨量は3分の1に低下していたが、一対が2本の染色体に乗っているCnot3遺伝子の片方のみを欠失させたノックアウトモデル(KO)では、高齢の野生型モデル(WT)に比べ、さらに骨量が著しく低下、KOは重症の骨粗鬆症となっていることが確認された。

そしてこのCnot3に関しては、高齢化に伴い骨における内因性のCnot3発現量が、3分の1にまで減少していることも判明したという。そこで免疫蛍光顕微鏡を用いた観察により、Cnot3分子の細胞内の存在を検討した結果、その蛋白は破骨細胞の核ではなく細胞質に存在していることが分かり、Cnot3の働きは転写制御よりも転写後のmRNAの安定性の制御に関わるものであることが示唆された。

研究グループではこの結果を受け、骨量の減少に重要な役割を果たす破骨細胞の形成と機能を促進する遺伝子としてRANKのmRNAの分解を検討、Cnot3の欠失によりRANK遺伝子のmRNA分解が抑制されることを突き止めた。

これらのことから、Cnot3はRANK遺伝子の発現を抑制することで骨量低下を抑えているとみられ、この遺伝子が加齢による骨粗鬆症の制御因子であること、内因性の防御に関わる重要な遺伝子であることが解明された。Cnot3の存在により、加齢後の骨量維持にも効果があることが示されており、今後この研究成果が骨粗鬆症に対する新たな診断法や治療法の開発につながると期待されている。 (紫音 裕)


外部リンク

東京医科歯科大学 プレスリリース
http://www.tmd.ac.jp/press-release/20140204/

PNAS : Stability of mRNA influences osteoporotic bone mass via CNOT3
http://www.pnas.org/content/early/2014/

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