日本における製造販売承認を取得
武田薬品工業は、1月17日、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス点滴静注用50mg」(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン、以下「アドセトリス」)について、厚生労働省より製造販売を承認されたことを発表した。
(この写真はイメージ写真です)
アドセトリスとは
アドセトリスは抗体薬物複合体で、CD30抗原を標的とする「抗体」と、細胞分裂に重要な役割を担うタンパク質を阻害して、がん細胞の増殖を抑制する「低分子薬剤(モノメチルアウリスタチンE:MMAE)」とを、シアトルジェネティクス社の特許技術を用いてリンカーで結合させたものだ。
この複合体は腫瘍細胞内に取り込まれた後、タンパク質分解酵素により、リンカーが切断されてMMAEを放出するよう設計されているという。
良好な臨床結果
アドセトリスはCD30陽性のホジキンリンパ腫および未分化大細胞リンパ腫の適応症に対して、2012年3月に当局より希少疾病用医薬品の指定を受け、優先審査の対象となっていた。
なお、今回の承認取得は国内の臨床第1/2相試験および海外の臨床第2相試験での良好な結果に基づくものである。
進化した治療薬の開発を
この治療薬は新たなオプションとして、再発・難治性のホジキンリンパ腫および未分化大細胞リンパ腫の患者にとって有効となる期待が大きく、そして今後もさらに進化した治療薬を開発するべく取り組みたいとしている。

武田薬品工業ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp