米イーライリリー NECITUMUMAB IV期の扁平上皮非小細胞肺がんに対する第III相試験で全生存期間を改善
necitumumab(IMC-11F8)は第III相SQUIRE試験で、IV期の進行扁平上皮非小細胞肺がんの患者さんにファーストライン治療としてnecitumumabをゲムシタビン+シスプラチンに併用投与したところ、全生存期間において統計的に有意な改善が認められました。
進行扁平上皮癌
腺癌に次いで、発生率の高い非小細胞肺がん。腺癌は遺伝子転座が陽性の場合に使う抗体製剤の出現により、生存率が明らかに延長した。
扁平上皮癌の場合には、腺癌に有用な抗体製剤は無効である。従ってガイドラインも非小細胞肺がんの治療の記載において扁平上皮癌と非扁平上皮癌に分類している。
扁平上皮癌の1次治療はプラチナ製剤と第3世代の抗がん剤併用が(A)とされている。
今回の試験は第3世代のゲムシタビンとシスプラチンに併用することにより全生存期間を改善したことから、扁平上皮癌の1次治療に選択肢が一つ増えるポテンシャルを持つことが示された。
リリーオンコロジーの開発・メディカル部門担当シニアバイスプレジデントのリチャード・ゲイナー医学博士は次のように述べている。
SQUIRE試験の結果は、進行扁平上皮非小細胞肺がんの患者さんの転帰を改善することを追求する私たちの取組みにおける重要な一歩を示すものです。今回の結果をもって、リリーは2014年末までに米国規制当局にnecitumumabの承認申請を行うことを計画しています。(プレスリリース)

リリー プレスリリース
https://www.lilly.co.jp/pressrelease/2014/news_2014_012.aspx日本肺癌学会 肺癌診療ガイドライン 2013年版
http://www.haigan.gr.jp/uploads/photos/614.pdf