“新薬の種”のライブラリーを相互利用
2014年3月19日、アステラス製薬株式会社と第一三共株式会社は、新薬創出のため、それぞれの化合物ライブラリーのうち、交換可能な40万化合物について相互に交換・利用する提携契約を締結したことを発表した。
アステラス製薬と第一三共は、それぞれ創薬の基盤となる化合物ライブラリーを保有しており、このライブラリーを用いた“ハイスループットスクリーニング”(High Throughput Screening=多数の化合物から創薬標的に反応する分子を高速にスクリーニングする方法)により、新薬の種となる候補化合物を効率的に探索している。
化合物ライブラリーの数や質は、候補化合物の探索を左右する重要なファクターである。今回の提携により、両社の質的に異なる化合物ライブラリーへの相互アクセスが可能となる。これにより、幅広いハイスループットスクリーニングを実施し、革新的な新薬創出を目指す。
3年間、40万の化合物が利用できるように
提携期間は2014年4月1日からの3年間で、このあいだは、両社の化合物ライブラリーのうち、自社合成化合物を含む交換可能な約40万化合物を相互に交換。疾患領域は限定せず、また化合物の受領会社が独自のハイスループットを実施できるよう、相互に十分な情報を開示することとしている。
受領会社によるハイスループットにより、新薬の種となる候補化合物が得られた場合は、受領会社は契約条件に基づき、すべてのヒト疾患を適応疾患として、その化合物に基づいて研究・開発・商業化が可能となる。

化合物ライブラリーの相互利用に関する提携のお知らせ(アステラス製薬株式会社)
http://www.astellas.com/jp/corporate/news/pdf/140319_2_Jp.pdf