小さな脳梗塞で記憶障害も
高齢者では、直径1.5cm以下の血管内で無症状の小さな脳梗塞を発症している人が多く見られる。こういった脳梗塞があると、認知症を発症するリスクが大幅に高まることがわかった。
10人に1人が脳梗塞
研究について発表したのは、米コロンビア大学医学部のアダム・ブリックマン博士ら。1月3日付けのNeurologyに報告された。
研究では認知機能の低下が少ない高齢者658人を対象に、記憶に関するテストやMRIなどの検査が行われた。
その結果174人に脳梗塞が見られたが、それ以前に脳梗塞と診断されたことがある人は、このうち66人にとどまった。
米ボストン大学で発表された別の研究では、平均年齢62歳の高齢者の約1割に無症状の脳梗塞が発見されている。
海馬が縮小、記憶力も低下
無症状の脳梗塞を持つ人では、記憶をつかさどる器官である海馬の容量が、梗塞のない人に比べ、明らかに小さかった。
また記憶テストでも、記憶力の低下が見られ、脳梗塞の症状はないものの、認知機能や記憶力にはダメージが発見された。

◆現代ビジネス
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31580