震災で亡くなった人の声が聞きたい
古くから東北地方に伝えられてきた風習、イタコの口寄せが被災者の癒しに役立っている。
14日、asahi.comが伝えたところによると、震災で肉親などを失った遺族が、故人の遺志を知るべく、死者の霊を呼び出して思いを告げる「イタコの口寄せ」を依頼する例が目立っているという。
7月20日~24日にイタコ信仰のメッカとも言うべき恐山で行われた祭典に訪れた人は、震災の影響で昨年の半数程度だったが、4時間~5時間待ちの「口寄せ」に並ぶ被災者が多く見られたそうだ。
License Some rights reserved by tsuda イタコは国の無形民俗文化財
イタコというと青森が有名だが、同様の風習は東北各県にあった。秋田では「イタコ」、岩手と宮城が「オガミサマ」、山形「オナカマ」、福島「ミコサマ」と呼ばれる。
現在では人数が激減し、青森、岩手、宮城県に十数人残っているだけだが、自治体や旅行会社が観光資源として利用している。
青森県八戸市では09年夏から、観光コンベンション協会が、JR八戸駅ビルを会場に口寄せを期間限定イベントとして開催。旅行会社によるバスツアーも行われている。
イタコには独特の癒やし効果が認められており、自殺者の遺族など、故人の遺志を知りたい、という思いが強い人には、特に高い効果が見られる。
この理由を探るため、文部科学省の補助金助成研究が2010年8月から始まっている。

◆イタコ wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%82%B3◆asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/0813/TKY201108120691.html◆社団法人 八戸観光コンベンション協会
http://www.hachinohe-cb.jp/update.html