1530Bq~3200Bqの放射性セシウム検出
東京都が7月8日に福島県南相馬市産の肉用牛11頭のうち1頭から暫定規制値を超える1kg当たり2300Bqの放射性セシウムを検出した問題で、18日、東京都は残り10頭からも暫定規制値を超える1kg当たり1530Bq~3200Bqの放射性セシウムを検出したと発表した。暫定規制値は1kg当たり500Bq。
牛肉から基準値を超える放射性セシウムが検出されたのは初めてだという。またNNNの調査では、福島県浅川町と福島県南相馬市の農家が出荷した牛肉は全国37都道府県で流通していたという。
出荷が確認された都道府県は以下。
北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、新潟県、福島県、群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県、福井県、富山県、石川県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、奈良県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、山口県、広島県、香川県、高知県、徳島県、愛媛県、福岡県
放射性セシウム
放射性セシウムは放射能の一種。放射性セシウム134(Cs-134)の半減期は2.06年、放射性セシウム137(Cs-137)の半減期は30.04年。
飲食物を介して体内に取り込んだセシウムはほぼ100%が胃腸が吸収し体全体に分布する。セシウムの体内での動態はカリウムに似ているといわれ、特に筋肉に蓄積するといわれる。
濃縮係数は体内に取り込む放射性物質の濃縮度。体内残存度。たとえば濃縮係数が20で海水中の放射性セシウムが10Bq/Lの場合、体内に取り込む放射性セシウムの量は10Bq/L×20で200Bq/Lとなる。一般に濃縮係数は生態ビラミッドの上位ほど高くなる傾向がある。
以下、IAEA発表の放射性セシウム濃縮係数。放射性セシウムは海洋の生態系汚染の主役といわれる。
イカ・タコ 9
植物プランクトン 20
動物プランクトン 40
藻類 50
エビカニ 50
貝類 60
魚 100
イルカ 300
海獣(トド)400
陸生生物であるウシの濃縮係数は計測が難しいが、ウシは生態ビラミッドの上位にあるので体内にはかなりの量のが蓄積すると考えられる。
農林水産省NNNニュース放射能への対処法International Atomic Energy Agency (IAEA)