最後まで希望を持ち闘病
5月16日、知性派俳優として人気の児玉清さん(享年77歳)が胃ガンのため都内の病院で死去した。
元モデルの長男、北川大祐さん(41歳)によると、児玉さんは2月下旬に食欲不振などの体調不良を訴えており、3月中旬に胃ガンと診断された。すでに肝臓への転移も確認され、手術ができない状態であったため、抗ガン剤治療を受けることとなった。
最後まで仕事に復帰できるよう闘病生活を頑張っていた、とのこと。
読書家の人気俳優
昭和9年生まれ。学習院大学卒業後、東宝の「ニューフェース」に合格し、俳優への道を進んだ。黒澤明監督「悪い奴ほどよく眠る」などに出演。「白い巨塔」や「HERO」など、人気ドラマにも数多く出演した。
1975年に始まった「アタック25」では、この3月まで司会として活躍。名物司会者としての地位を確立していた。同番組は、今後も継続される予定。
大の読書家としても有名で、書評番組「週刊ブックレビュー」の司会を務めた。「寝ても覚めても本の虫」などの著書もある。
著名人からも続々と弔意
死去の報を受け、仕事で関わりのあった方々から続々と弔意が届いている。
▼阿部寛(ドラマ「HERO」で共演)いつも真摯(しんし)な態度で僕らに接してくれた本当に素敵な大人の方でした。お元気な姿しか想像できません。残念です。
▼綾瀬はるか(ドラマ「鹿男あをによし」で共演)撮影の合間に役者としてだけでなく、人としての生き方も優しく丁寧にお話しくださいました。その時、ご病気で亡くされた娘さんのお話も聞かせてくださり、それ以上に悲しいことはないと言われていたのを思い出します。ご冥福と天国で娘さんと無事お会いになられることをお祈りします
また、故人のモノマネで有名になった漫才コンビ博多華丸・大吉はモノマネが縁で、番組に推薦してもらったエピソードなどを語った。
教育番組で一緒に出演できる企画が流れそうになった際、児玉氏は「自分は降りるが、彼らは残してやってくれ」と働きかけたという。「その恩をお返ししたかった」と涙を見せた。
著:ハッピーライフエンド編集長 谷垣吉彦
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