森林の解析に向けて
2019年7月31日(水)に株式会社パスコは、最新の航空機搭載レーザー計測器(以下 Terrain Mapper)の運用を8月より開始すると発表した。
現在、日本国内の森林は戦後や高度経済成長期に植林された人工林が育ち、木材として利用可能な時期を迎えている。
一方で、森林の所有は小規模、分散的で適切な管理がされていない森林も多い。
その中で、林業の成長産業化と森林管理を目的として、2019年4月に森林経営管理制度が施行されている。
森林管理経営には、森林の資源情報、境界線、そして、所有者情報を把握することが不可欠になる。
この情報の把握には、森林の現状に沿った情報を根拠に森林に適さない森林をゾーニング(用途などの性質によって空間を区分・区画すること。)が求められる。
パスコの3次元地形の解析技術を用いることで、ゾーニングに必要な情報が入手可能になる。
森林の3次元解析
レーザー計測は、森林の表面で反射するレーザーと、木の枝葉の間隙を抜けて地表面で反射するレーザーによって行う。
使用されるレーザーの周波数帯は、従来は500KHzであったが、最新機は2,000KHzと向上されている。
Terrain Mapperを導入・運用することで、森林管理に必要な3次元地形情報が得られ、精度の高い森林資源量を把握する。
得られる効果は、森林資源の適正な管理だけではない。国土強靱(きょうじん)化計画に掲げられている、河川管理の高度化や土砂災害危険地域の判定などにも有効な技術として応用していく。
また、Terrain Mapperは、公共測量の作業規則に準じて運用される。
(画像はプレスリリースより)
パスコ
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