肥満と思春期
2月25日、アメリカ国立衛生研究所(NIH)は、「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」にて、肥満は思春期の発来タイミングに影響を与えると発表した。
これまで、先行研究では、肥満の女児は、標準体重の女児と比べ、思春期の発来および初潮を早く迎えると報告されていた。今回、総体脂肪量が多い女児は生殖ホルモンに相違が認められ、初潮は早く迎えるが、乳房の成長は遅くなることが認められた。
思春期(第二次性徴)と総体脂肪量における関係性
研究チームは、女児90人(8~15歳、肥満36人、標準体重54人)を対象に、4年間に亘って、思春期(第二次性徴)の発来と総体脂肪量における関係性を検証した。
体脂肪は骨量測定(DEX)検査にて測定したが、DEX(二重エネルギーX線吸収測定法)では、体組織と体脂肪の正確な測定が可能である。また、思春期の発来はタナー段階にて評価した。タナー段階では乳房超音波検査と腹部超音波検査を行い、血液検査にて血中ホルモン量を測定し、初潮(初経)の年齢を記録した。
総体脂肪量が多い女児は生殖ホルモン量に相違が認められ、総体脂肪量が少ない女児と比べて乳房の成長は遅く、一方、初潮を迎えた時期は早かった。
(画像はJCEMより)
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