車両や無線機器などの購入に向けた無償資金供与
ヒューマン・ライツ・ウォッチ(以下、HRW)は、日本政府によるミャンマー警察への資金供与中止を要求していることを7月22日に発表した。
日本政府は7月2日に車両や無線機器などの購入に向け、ミャンマー警察へ総額1億円にも上る無償資金協力を行っている。
しかし、HRWは国軍に支援されて活動する同国の警察へ日本政府が無償資金供与していることを批判。人権侵害や民族浄化の犠牲者を支援すべきだと訴えている。
ラカイン州のロヒンギャに対する残虐行為にも加担
HRWは、ミャンマー警察が50年続いた軍政期で弾圧の中核的役割を担ってきたと指摘。2012年・2016年・2017年のラカイン州におけるロヒンギャに対する残虐行為にも加担し、国連の事実調査団の調査では、ロヒンギャの女性に性的暴行などを加えていたことも明らかになっている。
こういった背景などからHRWは、ミャンマーで全面的な改革が行われ、警察が文民統制下に置かれるまで、日本政府の支援を中止するべきであると主張。警察だけでなく、国軍の管理下にある全ての組織や省庁への援助の停止も求めている。
(画像はプレスリリースより)
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ヒューマン・ライツ・ウォッチ プレスリリース
https://www.hrw.org/ja/news/2020/07/22/375881