人工授精でツシマヤマネコの赤ちゃんが誕生
アニコム損保などを傘下とするアニコムホールディングスは3月24日、横浜市立よこはま動物園の研究における国内初のツシマヤマネコの人工授精に、グループ保有の遺伝子検査技術で協力したと発表した。
同研究をまとめた論文は学術誌「Animals」に掲載され、グループの研究員も共著者として掲載されている。
アニコムグループの遺伝子検査技術で父親を特定
現在、野生のツシマヤマネコの生息数は100頭弱とされ、絶滅危惧種に指定されているが、ネコ科動物の多くは、動物園の動物の中でも最も人工繁殖が難しいといわれている。
今回、よこはま動物園では、環境省の「ツシマヤマネコ保護増殖事業」に基づいて研究を進め、ツシマヤマネコの人工授精に成功。3月18日には同動物園で国内初となるツシマヤマネコの赤ちゃんが誕生した。
今回の人工授精では、ツシマヤマネコのオス2頭の精子が使用されたが、一般的な遺伝子配列の検査では父親を特定することができなかった。そこで、同社が保有する遺伝子分析設備・技術で調べ、父親を特定した。
父親の特定が必要とされたのは、絶滅危惧種ツシマヤマネコの繁殖において、近親交配による遺伝的劣化を防ぐためという。
(画像はプレスリリースより)
アニコムホールディングス ニュースリリース
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