FDAからファスト・トラック指定
武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)は1月30日、同社開発中のジカウイルスワクチン「TAK-426」が、米国食品医薬品局(以下、FDA)から、ファスト・トラック指定を受けたことを発表した。
ジカウイルス感染症は、ネッタイシマカを媒体に感染し、発熱や結膜炎、頭痛などの症状が現れる疾患で、現在世界84ヶ国以上の国々に広がっていると言われている。
しかし、まれにジカウイルスに感染した母親から産まれた乳児に、脳障害や小頭症などになる先天性ジカウイルス感染症に感染している場合がある。さらに、この先天性異常がギラン・バレー症候群の原因となっているという。
第2相臨床試験の開始を目指す
「TAK-426」は、アラムアジュバント含有全粒子不活性化のワクチン。
米国の生物医学先端研究開発局(以下、BRADA)から、武田薬品が助成を受け、ジカウイルスワクチンの開発に取り組み、その助成から15ヶ月後には、18才~49才の240名の男女を対象として、その安全性と有効性を評価する臨床試験を実施している。
また、この臨床試験の結果から、良好な結果が得られれば、第2相臨床試験を開始する予定だ。
ファスト・トラックは、アンメットメディカルニーズの高い疾患の治療薬に対して、迅速に審査を進めるための制度。武田薬品は、FDAとBRADA、世界中の保健当局と協力して、今後も開発を進めるとしている。
(画像は武田薬品工業株式会社HPより)
武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2018/20180130_7910.html