米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が発表
小野薬品工業株式会社は、2018年1月25日、「オプジーボ」と「ヤーボイ」の併用療法が、DNAミスマッチ修復機構欠損(dMMR)または高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)の転移性大腸がん患者において、臨床的有効性を示したと発表した。
この発表は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(BMS)が同年1月20日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。小野薬品とBMSは、がん免疫療法薬に関する戦略的提携契約を締結している。
全世界で140万人が罹患している大腸がん
大腸がんは、身体の消化器系の一部である結腸または直腸に発生するがん。全世界で140万人が罹患し、がんによる死亡原因としては第4位となっている。
大腸がん患者の約15%、転移性大腸がん患者では5%において、dMMRまたはMSI-Hのバイオマーカーが認められる。dMMRは、DNA複製時のミスマッチエラーを修復するプロテインが、欠損または機能していない場合に生じる。大腸がんを含む特定のがん腫において、MSI-Hの腫瘍が発生する原因となる。
dMMRまたはMSI-Hの転移性大腸がん患者は、従来の化学療法ではベネフィットを得られない場合が多い。
免疫療法薬の可能性評価をさらに進める
dMMRまたはMSI-Hの転移性大腸がん患者に対する「オプジーボ」と「ヤーボイ」併用療法の有効性は、第2相CheckMate-142試験において示された。同試験では、治験担当医師の評価による奏効率が55%を記録。データカットオフ時点で奏効が得られた患者の94%で、奏効が持続した。
BMSはこの結果を受け、免疫療法薬の可能性評価をさらに進めるとしている。
(画像は小野薬品の公式ホームページより)
オプジーボとヤーボイの併用療法、dMMRまたはMSI-Hの転移性大腸がん患者において臨床的有効性を示す - 小野薬品工業株式会社
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n18_0125.pdf