全ての接合部材にTrunc-head工法を採用し急速施工を実現
2017年12月15日、三井住友建設株式会社は、鉄筋端部を円錐台状に拡径加工したTrunc-head工法(以下、同工法)を部材接合部に用いた新しいプレキャスト壁高欄(以下、同壁高欄)を開発するとともに、実橋の新設工事に初適用し、作業を単純化・省力化する上で実効性のあることを確認したと発表した。
高速道路などの大規模インフラにおいて、老朽化したコンクリート部材を更新するための取替え工事では、床版などの部材はプレキャスト(PCa)化が進んでいるが、壁高欄はPCa化が遅れており、一般的には、現場での場所打ち施工で行われているため、交通規制の期間を短縮する上で課題となっていた。
なお、一部では、PCa壁高欄が使用されているが、床版と接合する際に、フックやループ形状に加工された鉄筋を組立て、PC鋼材などによって接合する作業が煩雑であるために、作業の単純化・省力化が求められていた。
「新しいプレキャスト壁高欄」開発の概要
同壁高欄は、端部を鍛造により円錐台形状に加工した鉄筋を、PCa部材の接合部で使用する同工法を用い、無収縮モルタルで定着させる接合構造になっており、急速施工が可能である。
同社技術研究所において、同壁高欄を製作し、据付け作業を行って施工性の確認試験を行った後、静的載荷試験(耐荷性能)と動的載荷試験(衝突性能)を実施し、実橋で要求される性能を確認した。
(画像はプレスリリースより)
三井住友建設 ニュースリリース
http://www.smcon.co.jp/2017/121520610/