医師と患者の隔たりはなぜ?
メディカルニュースを配信しているHealioでは10月23日、医師と患者の間に生じるコミュニケーションの壁は、パソコンである可能性が高いことを指摘した実証実験について掲載している。患者への目配りが重要だという。
相手の目を見る診察
テキサス州立大学 MDアンダーソンがんセンターの、アリ・ハイダー教授が記者会見で発表したところによると、パソコン入力によって医師と患者の「アイコンタクト」が欠如し、信頼やコミュニケーションを損なう可能性があるという。
教授は実験で、俳優に外来患者になってもらい臨床医とのやりとりを撮影。相談に応じた医師の1人はパソコンを使用しており、もう1人はメモ帳を持っていた。
この2つのビデオを120名の成人がグループに分かれて視聴。医師のコミュニケーションスキル、プロフェッショナリズム、そして思いやりについて検証してもらい、医師の好みなどを評価したところ、72%の参加者がメモ帳で対応した医師を選んだ。
コミュニケーションのひとつ
患者は、目を見て話す医師の姿勢に、信頼と満足度があることを改めて実証したことになる。
現在はコンピュータによる患者の記録管理が行われているため、2015年現在で10人中9人が診断中にパソコンに入力、2008年の3倍以上に増加したと報告している。
(画像は写真ACより)
Healio
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