橋梁維持管理の省力化を実現
2017年10月20日、三井住友建設株式会社は、すでに販売を開始している「橋梁点検ロボットカメラ、懸垂型」(以下、同ロボットカメラ)を使用し、橋梁側面を自動点検する自走式装置(以下、同装置)を開発したと発表した。
これまでは、点検者がカメラを操作し、点検場所ごとに設置・点検(撮影)・撤去の作業を繰り返していたが、同装置は、橋梁を同ロボットカメラで点検する際に、撮影と移動の一連の作業を自動で行うもので、大幅に省力化される。
なお、同ロボットカメラは、同社と株式会社日立産業制御ソリューションズが共同で開発した社会インフラ用点検装置だ。
神奈川県内の橋梁建設現場や兵庫県の実橋で同装置の実証を行い、実用化の目途をつけたとのこと。
また、兵庫県の実橋での実証実験は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」において、地域実装支援チームとして参加している神戸大学に兵庫県が協力して行われた。
自走式装置の特徴
同装置は、同ロボットカメラの自動首振り撮影機能と、撮影終了を感知し次の点検場所に自走移動する装置を組み合わせたもので、現場では、カメラの設置・撤去のみを行い、高度な技術力を必要とする損傷の確認作業は、室内作業で行う。
また、同装置を構成する部材は軽量であるため人力で搬入でき、高欄への組み立て作業は2人程度で容易に行える。
なお、同装置はすべての画像を規則的に取得しているため、損傷の位置特定が容易であり、損傷がないことのエビデンスにも使用することができる。
(画像はプレスリリースより)
三井住友建設 ニュースリリース
http://www.smcon.co.jp/2017/102020165/