女子旅に・カップル旅に！箱根の温泉満喫ガイド

都心からもほど近く、日本有数のリゾート地として、温泉地として、人々に愛され続けている箱根ですが、まだまだ知られていない魅力にあふれた土地でもあります。今回は、主要エリア別に厳選した情報をまとめてピックアップしました。訪れたことのある方も、まだ足を運んだことのない方も、早速チェックして箱根に出かけてみませんか。

箱根の玄関口にあたる「箱根湯本」は、奈良時代に開かれたとされる箱根温泉郷でも最も古い歴史のある温泉地です。江戸時代後期には、湯治目的の人々が多く訪れたといわれています。現在もなお40軒以上の伝統的な宿から新しい宿まで、多彩な温泉宿や土産物などを取り扱う商店があり、年間を通じた賑わいをみせています。

交通網が整備されており、都心から日帰りできるエリアでありながら、雄大な自然を感じながら開放感たっぷりにくつろげる温泉が多いのが魅力ですね。肩こりや冷え性に効く塩化物泉や、美肌効果の高いアルカリ性単純泉など、女性に嬉しい効能をもった泉質も豊富、整った環境の施設でリゾート感たっぷりにリラックスして楽しむこともできます。

おしゃれな「箱根カフェ」や、天然のにがりと湯坂山の湧水を用いた絶品の豆腐で知られる「豆腐処 萩野」などもおすすめです。有名な豆乳杏仁豆腐は、甘さとまろやかさにとろけてしまいそう。売り切れることも多いので、早めに訪れてから、ゆっくりお湯を楽しむとよさそうです。

箱根湯本から少しのぼり、山の中腹付近までくると「宮ノ下」エリアになります。明治時代に有数のリゾート地として発展し、大正レトロの雰囲気が感じられる建物や宿が今も多く残っています。商店街セピア通りも人気のスポットですね。

明治11年創業の富士屋ホテルはこのエリアの中心的存在で、多くの海外著名人も利用してきました。現在もなお、その重厚な雰囲気を感じることができます。宮ノ下温泉のお湯は肌に優しい、誰もが楽しめるもの。美肌効果も高いと評判です。レトロな温泉街をそぞろ歩き、情緒に浸りながらゆったりと楽しみたいエリアです。

宮ノ下からさらに少しのぼり、登山電車の終着駅、ケーブルカーの始発駅となるのが「強羅」エリアです。近隣にある「彫刻の森美術館」や、箱根最古の美術館である「箱根美術館」、四季の花々などに触れられる「箱根強羅公園」など、大人のリゾートを満喫できる雰囲気が魅力、夏には有名な大文字焼きのイベントも開催されます。

強羅温泉の源泉数は46にものぼり、単純温泉からにごり湯までその種類もさまざま、泉質自慢の温泉宿が多く、日帰り入浴が可能なところも多いので、湯巡りを楽しむのもおすすめです。

駒ヶ岳山頂を過ぎ、北に金時山、東に火打石岳、南に台ヶ岳、西に丸岳と四方を山に囲まれたエリアが「仙石原」です。芦ノ湖へと注ぎ込む川の流れのもと、箱根でもカルデラの高低差を最大限に感じられる土地が広がります。

山麓に広がる高原には、テニスコートやゴルフ場、別荘、ホテルなども点在し、個性的な美術館も多く立地するなど、自然をそのままに残しながら、都会的な雰囲気を漂わせるリゾートが形成されている点に特色があるといえるでしょう。

江戸時代中期頃に大涌谷温泉からの引き湯が試みられたのを始まりとして、明治に入ってからは本格的な湯治宿が発展、今日ではさまざまな旅館、宿で白濁した優れた泉質の湯を楽しむことができます。湯量も豊富で、露天風呂を楽しめる雰囲気のある宿も多くなっています。

箱根で最も標高の高い奥地にあるのが、「芦ノ湖・芦之湯」エリアです。獅子文六の小説「箱根山」に登場する温泉場として知られ、芦ノ湖湖畔の自然と美しい富士山をのぞめる大パノラマの絶景は、この地にしかない価値あるものでしょう。

鎌倉時代には湯元から湯坂山を越え、芦之湯を抜けていく湯坂路が官道として使われており、古くから温泉が自然湧出していたため、神山をご神体とする山岳信仰の行者らが、信仰的湯治場として利用していた記録が残る、歴史と神秘性に満ちた温泉が楽しめます。お湯も硫黄温泉でありながら、肌に優しい弱アルカリ性の温泉で、さまざまな病を癒やすとされた珍しいもので、文人墨客をはじめ多くの人々に愛されてきました。

温泉を楽しむだけでなく、芦ノ湖では遊覧船や水上スキー、釣りなどさまざまなレジャーが楽しめます。また近年はパワースポットとして知名度を上げた箱根神社が人気となっているほか、恋愛の神様として知られる九頭竜神社も多くの女性が足を運ぶ注目のスポットになっています。

いかがでしたか。この他にも1200年以上の歴史を有する温泉地・箱根には、体感してみたいお湯や見どころがたくさんあります。季節やエリア、シーンによってさまざまな楽しみ方が可能ですから、何度も訪れたくなりますね。ぜひ自分なりの旅に出かけてみてください。

（画像は写真素材 足成より）