厚生労働省に製造販売承認申請
大塚ホールディングス株式会社は、子会社である大塚製薬株式会社(以下、大塚製薬)がアルコール依存症飲酒量低減薬「ナルメフェン」を厚生労働省に製造販売承認申請を行ったことを発表した。
ナルメフェンは、大塚製薬とH.ルンドベックA/S(以下、ルンドベック社)が共同開発した選択的オピオイド受容体調節薬。脳内報酬系、情動制御、痛みのコントロールを司るオピオイド受容体は、中枢神経に広く分布しており、ナルメフェンは拮抗薬、また部分的作動薬として飲酒欲求を抑制する働きを持つ。
総飲酒量が有意に低下
実施されたナルメフェンの臨床試験の結果では、ナルメフェン10mg投与群、ナルメフェン20mg投与群をプラセボ投与群と比較したところ、どちらも有意に改善したことが認められている。
また、副次評価項目である総飲酒量では両群とも有意な低下が認められたという。
大塚製薬とルンドベック社は2013年にナルメフェンの日本における共同開発・商業化について契約を締結し、欧州では、2013年4月から「selincro(R)」の製品名で販売されている。
アルコール依存症は、健康はもちろん、社会的・経済的な影響も多く、国内には約80万人もの患者がいると推定されており、ナルメフェンが承認されれば、新たな治療法の選択肢が増えると期待されている。
(画像はプレスリリースより)
大塚製薬株式会社 ニュースリリース
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